SSブログ

マイコン・ウォーズ

最近、田原総一朗氏のTwitterで、氏の著書「マイコン・ウォーズ」の立ち読みリンクがよく貼られています。


この書籍は1984年に文春文庫から出版されたのだけれど、改めて読んでみた「マイコン・ウォーズ」は、現代のコンピュータ事情からも非常に興味をかき立てられる内容が盛り込まれていました。


mycom_wars.jpg
マイコン・ウォーズ / 田原総一朗 著



1984年というと、任天堂からファミリーコンピュータが発売になって1年後、オイラも小学1年の時。

こんな昔のコンピュータ事情を取材した本を読んでいると、まさに現在のコンピュータ事情を見事に占っているような記述が盛り沢山だったり、この頃の問題点が、まさに今でも「問題」として議論されていたり・・・

第2章のタイトルは「OA革命の光と影」。
この章では、今後遠くない将来、オフィスはなくなって多くの会社員は自宅でオンライン設備を使って仕事をする様になると書かれている。
在宅ワークだ。
これに関してはごく一部実現しているし、今でも「今後は在宅ワークが増える」と言われている。

また、1984年当時でもサラリーマンは「今後はコンピュータが使えなければ仕事が出来なくなる。」と、戦々恐々としてコンピュータ教室に通う様子が書かれているが、今でも・・・

他にも、コンピュータの普及によって職場は完全にペーパーレスになる等、今でも議論されていることが27年も前から議論されているというところが非常に面白くもあり、「結局、この当時から何も変わっていない」という現実が可笑しく思えてくる。


第7章のタイトルは「頻発するコンピューター犯罪」。

27年前のオンラインで接続されたコンピュータによる遠隔コンピュータ犯罪(金融犯罪やテロ)が描かれている。
インターネットが普及した今を予見している内容が多々見受けられる。

特にテロに関しては、インターネットが普及する10年以上前から「大問題」として認識されて対応されてきているのに、今尚「脅威」として世界中の政府や企業が戦々恐々としている事を考えると、ネット脅威対策の限界を痛感してしまう。
今、世界中で導入が急がれている(が、実現しない)IPv6だって、IPアドレスの枯渇という問題よりも、全ての通信機器に固有のIPを割り当て、全ての通信機器の通信を監視できるようにしようというのが主たる目的なのではないかと思える。



兎にも角にも、27年前の「マイコン・ウォーズ」には、コンピュータ普及の歴史以外に、現代でもコンピュータを取り巻く状況として問題になっている点が描かれていて面白い。

是非、今の大学生にも本書を読んで貰いたい。


ちなみに、コチラから一部を立ち読み出来るようです。
nice!(3)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。